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タヒチとモルディブ、何が違う?
Photo by Asad Photo Maldives on Pexels.com

タヒチとモルディブ、SNSの投稿写真で見たるとどちらも似たような感じですが、実際何が違うと思いますか? 色々調べてみるとかなり違いがある事がわかりますよ!


タヒチとモルディブですが、一般的なイメージ上で「似ているなぁ」と思われる点は以下の通りではないでしょうか?

  • 常夏の南の島に高級リゾートがある
  • 海の上に戸建タイプの大きな客室があるホテル
  • ライトブルーの美しいラグーンがある

まさにこの3点に関してはよく似ています。写真で見るだけだったら、どちらの写真かちょっと判断しづらいですよね。でも実は異なる点がたくさんあります。

  • モルディブはインド洋にあり、タヒチは南太平洋にある。
  • タヒチには山があるが、モルディブに山はない。
  • モルディブは中東・アジア文化の影響下にあり、タヒチはポリネシア文化圏。
  • タヒチへは国際線直行便が就航。モルディブへの国際線は経由便。
  • モルディブへの旅は「ホテル」への旅。タヒチへの旅は『楽園』への旅。

モルディブはインド洋(アジア)にあり、タヒチは南太平洋(ハワイと同じポリネシア)にある。
まず、地理的に全く違う場所にあります。モルディブがあるのはインドの南西方面。文化としてはアジアの影響を受けたイスラム文化が元になっています。但し、ホテルはイスラム文化色を前面に出していませんので、ホテル滞在中は余りアジアを意識しないでしょう。「カレーが食べられる」等の食事面ではアジアン・テイストを感じられるかも知れません。ホテルによっては宗教上の理由から『女性スタッフが極端に少ない』場合もあるようです。日本からモルディブに行くには、日本の南西方面に移動。日本とモルディブの首都マーレを往復でつなぐ直行便はなく、利用する国際線運航会社に応じてシンガポール、スリランカ、ドバイ等のアジアの主要都市を経由して行く「乗り継ぎ旅行」が基本です。

a man walking on the shore
Photo by Asad Photo Maldives on Pexels.com

一方タヒチは『ポリネシア』と呼ばれる文化圏にあり、良く知られる『ハワイ』と同じ文化を共有しています。日本から飛ぶ国際線直行便は、ハワイの南を目指して南東方面へ。タヒチにはタヒチの航空会社エア タヒチ ヌイが運行する直行便が就航しており、日本から直行便で約11時間乗り継ぎなしで行く事ができます。一週間程度の予定で旅行する方は荷物も多いでしょうし、言葉に不安があったり、昨今の感染症のリスクを考えたりすると、直行便の就航している価値は高いです。また、日本からハワイのホノルルに飛び、その後経由便でタヒチに行く国際線便(ハワイアン航空)が週一便就航しています。その他、ニュージーランドのオークランド経由や、アメリカのロサンジェルス、サンフランシスコ経由でタヒチへ行く事も可能です。

people surfing on sea near mountain under blue sky
タヒチはハワイと同じ文化を共有 Photo by Jess Loiterton on Pexels.com

タヒチには山がある。モルディブに山はない。
皆様が見たことがあるかも知れない『山と水上バンガローがある景色』はタヒチのものです。モルディブには山がありません。ホテルの客室をアップで写真に撮るとどちらの写真か判りづらいですが、引いた写真ではタヒチかモルディブかすぐに判ります。山のある水上ホテルの景色はすべてタヒチと思って頂いて間違い有りません。

cottages in the middle of beach
Photo by Julius Silver on Pexels.com
aerial shot of an island
Photo by Asad Photo Maldives on Pexels.com

ホテルのロケーション。島の形。
特にタヒチとモルディブの違いを感じる点は、ホテルのある島の地形です。島はその形成期から衰退期に向かって長い年月をかけて形を変えて行きます。海底火山の噴火によって形成された島々は、波や風雨による侵食や、その後島で成長するサンゴ礁による影響で形が大きく変わってきます。モルディブの場合、ほとんどは小さな島(裾礁と呼ばれる)にホテルがひとつというタイプ(1島1リゾート)。

モルディブは滞在しているホテルでの暮らしが旅のすべて。モルディブでは何もない無人島にホテルが建設され、そこにホテルのスタッフが移り住んでホテルで働きながら生活しています。モルディブでは国際線での移動日を除き、ホテル以外の世界や文化、ローカルの人と触れあう時間はほとんどありません。また、宗教上の理由で、ホテル以外ではアルコールはNGです。

タヒチの島々は小島で構成されるモルディブより島のスケールが大きく、大きいひとつの島に複数のホテルがある場合が多いです。ボラボラ島という島が良い例ですが、堡礁と呼ばれるタイプの島で大きなラグーンに囲まれており、ラグジュアリーなホテルが8軒程度散在しています。大きなラグーンは外洋からのうねりが珊瑚礁で消波されるので波も穏やかです。生物の多様性が顕著で植生も豊か(果物いっぱい)。暮らし易いタヒチの島々にはローカルの人達も多く住んでいますので、観光客向けのお土産屋さん以外にスーパーマーケット(ビールやワインが買えます)や、地元の人も利用する屋台などを巡ることができるという楽しみもあります。

brown nipa hut on body of water
Photo by Vincent Gerbouin on Pexels.com

タヒチには「裾礁」や「堡礁」と呼ばれるタイプのスケールの大きい島が多く、外洋との距離が数百メートル単位で離れている為にホテルの周囲は波がほとんどありません(ラグーン側にあるタヒチのホテルの波打ち際は湖のように波がなくてびっくりします)。モルディブは「小さな裾礁」にホテルがある事が多く、アウターリーフ(海が深くなる部分)が客室から近く、比較的波や海流の影響を受けやすい地形になっています。海はホテルのある島のハウスリーフを越えると『ドン深』です。

モルディブ旅行はモルディブという国への旅と言うよりは「特定のホテルに滞在する旅行」になるとも言えます。「次のモルディブへの旅では違うホテルに泊まってみたい」なんていうホテル・フリークの方には良いかも知れませんね。逆に言うと「モルディブ旅行は泊まるホテル次第」で、宿泊するホテルによって旅のスタイルが変わるという事になります。ホテル選びは慎重に。

drone shot of a private island in the middle of the sea
Photo by Asad Photo Maldives on Pexels.com

旅のスタイル。あなたの旅の目的は何ですか?
旅には目的があります。ひとりで知らない国を旅をしたり、複数の友人との楽しい旅を実現したり、一生の思い出となる新婚旅行を計画したり。モルディブもタヒチも素晴らしいビーチリゾートだと思いますが、もし、あなたが『思い出となる特別な旅』を計画しているのであれば、タヒチへの旅をお勧めします。前述の通り、一般に言うモルディブへの旅は『モルディブにある○○ホテルへの旅』という事になります。それはそれで勿論、素晴らしいものですが、タヒチへの旅とは趣が全く異なります。タヒチへの旅は「ラグジュアリーな、ある1軒のホテルへの旅」を超えてタヒチという地域(国)を訪れる、拡がりと深みのある特別な旅となります。

© St. Regis Bora Bora Resort

楽園』タヒチ。
タヒチという場所(国)が初めて外国の人々に広く認知されたのは18世紀の事。大航海時代、世界は「知らないこと」に満ちていました。この頃、数ヶ月という時間と命をかけてヨーロッパからタヒチを訪れた航海士達は、温暖で、水と食べ物に恵まれ、美しく優しい人々が住むタヒチを『真の楽園』として世界に喧伝しました。

『楽園』の源になるもの。それはズバリ『山』です。南の島はどこでも季候も良くて居心地が良く、お金がなくても死ななそうなイメージがありますよね。例え、裸一貫で漂流して島に辿り着いたとしても。でも、実際は淡水の「飲み水」がなければ干からびて数日で死んでしまいます。椰子の木がたくさんあって、その実を取って飢えを凌ぐことができればしばらくは生き延びられるかも知れませんが(高所に実のなるココナツを取るのは結構大変で、素人には不可能です)、その後食べ物はどうしましょう? 椰子の実がなくなったら? 

逆に、高い山のある大きなスケールの島であれば、そこでの暮らしは非常に豊かなものになることでしょう。例えば、たった今、全世界が停電したとします。東京やニューヨークなど、大都市に住んでいる人の生活は備えがなければ大変な事になります。まして、真冬であればその生活は更に厳しいものになります。また、山のない小さな島々に住んでいる人達も、大都市の人達と変わらないくらいの生命の危機に直面することでしょう。でも、タヒチに住んでいる人の暮らしはほとんど変わりませんよ。気候が温暖で安定しており、水も果物も魚も豊富です(もちろん、タヒチ旅行中に世界停電に巻き込まれた人々の分も含めて…)。山のない小さな無人島は決して『楽園』にはなり得ないのです。

aerial photography of tree covered mountain
Photo by Jeremy Bishop on Pexels.com

タヒチは200年以上も前から「そんなに素晴らしい場所があるなら是非行ってみたい」と思って実際にタヒチまではるばる旅をしてきた多くの人々を受け入れ、『タヒチは唯一無二の楽園である』という事実を今日まで証明し続けてきました。フランスの後期印象派の画家ポール・ゴーギャンも、その魅力に惹かれた一人です。

Everyday life in Tahiti painting by Gauguin
Everyday life in Tahiti painting by Gauguin by The Art Institute of Chicago is licensed under CC-CC0 1.0

21世紀の今でも、あなたがほんの少しの好奇心と勇気を持ってタヒチに行けば「本物の楽園」を実際に目にし、楽園での暮らしを実際に体験する事ができます。かつてのゴーギャンと同じように。

特別な旅を探しているあなた。今がタヒチに行く時ではないですか?

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